グラレコってなに?
「グラレコ」とは、「グラフィックレコーディング」の略で、会議や対話の場などにおいて、話の流れやポイントとなる言葉を、絵も入れながらリアルタイムで記録する営みです。
記録の方法は、貼り出した紙に直接書いたり、タブレットにペイントソフトで描いて投影したり…というやり方があります。
内容が深く時間をかける必要がある会議ほど、少し前に話した内容や温度感が流れてしまいがちですが、グラレコがあることで、それまでの会議の流れを見返し、参加者間で認識を共有しやすくなります。
私自身は数年前にグラレコにチャレンジしたことがあるのですが、うまく書けませんでした。
はじめはなんとか、その場のお話に追いついていったのですが、聞いたお話のうちどの情報を紙に記録すべきなのか、簡潔なイラストはどう描けばよいのか、白い紙の中にどう配置していったらいいのか…などなど、次第に頭がごちゃごちゃになってきて、話されている内容を全てメモしようとしてしまい、結局は文字だらけのいわゆる議事録になってしまいました。
イラストレーターとしてまさにこれから活動していこうとしていたタイミングだったので、「やるとしても今じゃないな」と感じて、それ以来情報収集なども特に行なっていませんでした。
↓イラスト入りレポートは書いていましたが、「自分の主観をまとめること」と「グラレコ」は別物だなと感じていました。
苦手なのに、なぜグラレコを引き受けることにしたのか
今回のグラレコをご依頼くださったのは、定期的にお仕事をさせていただいている団体さんです。
こちらの団体さんでは、組織としての今後を考える起点にするための団体内研修を企画しており、当日を効果的な場にするために、その場での内省や振り返り、参加者同士での共通認識を助けるグラレコを取り入れながら開催したいとのご要望でした。
さすがにグラレコは無理だと思い、お打ち合わせの場で正直に「お仕事としてお受けしたことが無いし、苦手なんですよね…」とお伝えしました。
すると団体さんは「うちが大切にしていること、今後の方向性、業界で使っている言葉の意味や空気感が分かる方にお願いしたい。グラレコメインでお仕事をされている方にご依頼する場合、そこの説明から始めなければならずコストが大きすぎる。すでに分かっていて、何度もご一緒しているあやさんがいい」とお話しくださり、つまり、今グラレコができるかどうかより、団体さんや業界の理解度、そしてこれまでの関係性から、ご依頼をいただいていることが分かりました。
「そりゃ確かに私がご依頼をお受けするのがベストな気がする!」と納得しまして、やることにしました。やることにしちゃいました。
今回のグラレコの目的
団体の内部研修で、なぜグラレコが必要なのか。
研修のファシリテーターさんがお打ち合わせを打診くださり、目的について確認させていただきました。今振り返ると、グラレコにおいて一番大事なのはこの目的確認だと感じます。
目的①対話や内省が深まっていくことをグラフィックとして可視化する
・参加者さんがグラレコから会議内容を振り返り、対話や内省することを助ける
・会場の雰囲気を楽しげなものにする(会議でなくフェス)
目的②議事録を取る
・参加できなかったメンバーにも共有するので、グラレコを見返せばどんな会議か分かるようにする
・全てメモというより、象徴的なコメントや発言を拾う
また、当日のタイムスケジュールや配布資料も共有いただき、以下のことが確認できました。
・研修は6時間
・模造紙に書く
・研修終了後、即納品
ということで、「会議の全体的な流れを追い、議論が深まるポイントを可視化し、議事録の役目も持たせる、というレコーディングを、6時間実施する」というグラレコをやろうと、私自身の中で定まりました。
えっ?できるんこれは??
後編に続きます!笑
Comments